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2008年05月04日

[読書] 失敗は予測できる

失敗は予測できる (光文社新書 313)
失敗は予測できる (光文社新書 313)中尾 政之

おすすめ平均
stars身近な事例が豊富
stars難しいことを分かりやすく説明しています
stars失敗は予測でき、たらいいよね。
stars失敗学の本としての結論が残念でした
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失敗ばかりとはいわないが、わりと失敗が多い人生だと思う。そんな、私が「失敗は予測できる」というタイトルに惹かれないわけが無い。(^^)

著者は、生産技術の専門家で、東大教授。あの失敗学の畑村先生の下で失敗の研究もしてきたひとである。

まず、失敗(主に機械)の原因は、「腐敗、摩耗、疲労」の3つであるとする。これは機械の失敗である故障の原因だ。したがって、失敗を回避するには設計、製造段階で、あらかじめ「腐敗、摩耗、疲労」の3点が発生することを念頭において、発生した場合に爆発などの致命的な事故に発展する前の段階で機械が停止するような仕掛けを入れるのが鉄則であると説く。いわゆる安全装置というやつ。

また、豊富な事例を提示して、その原因をあげ、どのような回避策を講じておくべきだったかを明示しているので、失敗回避の具体的な方法がわかり、とても参考になる。事例もほとんどが最近発生した事故を取り上げているので、非常に参考になる。明石歩道橋上の圧死事故(2001年)、流れるプールでの戻り配管での溺死事故(2006年)、パロマの湯沸かし器一酸化中毒死事故(2006年)など、まだ記憶に新しい事故が取り上げられている。

2章では失敗回避の方法が展開され、3章では失敗の中から、如何にして改善策を見つけ出していくかが書かれている。ちなみに秀才は現在の延長線上での改良という方向で行きがちなのに対して、天才型の人は常識に捕われないで突飛な解決策を思いつくという。

例えば、「豚カツをうまくドンブリに載せる方法」では、普通は「鍋に載った豚カツの摩擦係数を如何に減らして、スムースに移動させるかなど」の発想をする。それに対して、天才的な発想は「鍋自体を無くしてしまう。ドンブリの上にラップをしき、その上に卵と豚カツをのせ、電子レンジにかけて、温まったら、ラップを引き抜く」となるそうだ。

失敗に予測についてだが、やはりここにも銀の弾丸は存在しない。地道に、基本を忘れず、手を抜かずにやることをきちんとやるということか。

投稿者 nekobara : 2008年05月04日 16:40


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