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2009年03月18日
[読書] 学力と階層
| 学力と階層 教育の綻びをどう修正するか | |
![]() | 苅谷 剛彦 朝日新聞出版 2008-12-05 売り上げランキング : 3061 おすすめ平均 ![]() わが国の教育の再生と格差社会の改善について考えさせられる好著です 問題点を把握 放置された教育格差と不透明な展望Amazonで詳しく見る by G-Tools |
格差が社会問題として、取り上げられる事が多くなった昨今、教育においても、格差が広がっている。本書は「学力と階層」のタイトルにあるように両者の相関関係を調査データを使って定量的に証明した本である。
昔から、東大生の親の平均年収が日本の大学の中で一番高いと言われているように、学力と階層には相関関係があることは、みな知らなかったわけではない。しかし、戦後の流動性が高かった社会状況の中で、高度成長が続き、多くの国民生活の質が年々底上げされるなかでは格差はそれほど気にならなかった。
しかし、成長期が過ぎ、社会の流動性が落ちて、階層が固定化され始めた社会では、かつてのように貧しくても勉学に励むことにより、親よりもアッパークラスに昇格するジャパニーズドリームの実現が以前よりも格段に難しくなった。
政財界で、2世、3世ばかりが目立つことを見ても、階層の固定化、流動性の低下が明らかだろう。ある意味、日本は成熟期なのか、いや、成熟する間もなく、朽ちはじめているのだろうか・・・・
実はお勉強によるジャパニーズドリームは昨今、非常に評判がわるい。勉強ばかりで、人間力が乏しい者が増えたために、日本がだめになった、このままではダメになるという人が最近多くなったのである。その一方で、学力低下を憂う人もいる。
批判への耐性力がなくなったのか、多様な価値観への寛容力もお偉い方々は落ちてきているようだ。おれの価値観に従えということなのか、教育基本法の改正は。
ほとんど本書の内容と直接関係ないようなこと書いてしまったが、教育という切り口で現在の社会状況を俯瞰するにはとても良い本でした。おすすめです。
投稿者 nekobara : 2009年03月18日 22:17

